11月例会報告
日時:11月22日(金)18:30~21:30
会場:グランドファーストイン佐世保
テーマ:経営指針で見えてきた我社の未来像~みんなに背中を押されて気づいた次のステップ〜
報告者:(株)恵比寿組 代表取締役 谷 信一郎会員(大村支部)
今回は大村支部より報告者として(株)恵比寿組の谷さん、座長として県経営労働委員長のチェンジコンサルティング(同)の宇土さんにそれぞれ来ていただきました。
2年前に新しく「経営指針成文化と実践の手引き」が発行されました。その本を実際に使用して長崎同友会で初めて経営指針書を作成した会員が谷会員です。
谷会員は2001年に独立し、恵比寿組を創業。その後しばらくフリーの配管工として活動していました。社員も数名雇い順調に活動してましたが、2008年に世界的な不況(リーマンショック)が起こり、自分には関係ないと思っていましたが、突然取引先の会社からの仕事が無くなり、初めて「仕事がなくなる」と言う恐怖を経験したと報告されました。仕事がないことにイライラし、社内の雰囲気も悪くなり、職員が相次いで退社し、谷さん一人となってしまいました。
この時に経営者の自覚がないことと、勉強が必要と思っていた所に同友会と出会い、2010年に入会しました。入会後、同友会の三つの目的に共感し、経営者としての自覚を再認識しました。入会後しばらくして経営理念の大切さを知り作成します。その後希望に燃え活動し業績も好調となります。
その後、2014年に法人化、(株)恵比寿組を設立、社員数は正社員6名、パートナー職員7名(常時来ていただいている一人親方の職人さん)で活動することになります。
さらに経営指針策定セミナーに参加し、自社の強み・弱みを確認し経営指針の作成の大切さを学びます。しかし、業務が忙しくプレイヤ―としての仕事に没頭し中々指針の作成ができませんでした。業績は好調でしたが将来の不安にかられていきます。社員のことを考えるとやはり明確な指針が必要だと経営指針策定セミナーに数回参加し、その時に同友会の仲間から「経営指針を作った方が良いとわかっていながら、なぜ作らないのか?それは経営者として甘えている!」との言葉に衝撃を受け、経営指針を作る事を決意します。
その場で経営計画発表会を行うことを発表し、会場を予約し自分を追い込み作成し、無事に経営計画発表会を行うことができました。
発表会後すぐ、恵比寿組の中核をなす社員が緊急入院します。緊急の入院だったので、引き継ぎができず、非常に多忙になりましたが、その時に経営指針を作っていてよかったと実感します。指針があるのでブレずに業務を遂行する事ができました。現在は入院した社員も無事復帰し、経営指針を基に順調に進んでいます。
今回の報告をお聞きし、ディスカッションも盛り上がり「経営指針は社員に向けてだけと思っていたが、自分自身のためでもあるとわかって認識が変わった」などの意見がでて経営指針の大切さをより深く学べ、また、自分のためなので個人事業の方でも作成しようと思う素晴らしいきっかけとなった報告でした。
文責 佐世保支部 府川 正樹