11月例会報告

テーマ:ちいさなまち、ちわたから~論語と算盤~

支部名:佐世保支部

日時:11 月25 日(金)19:00 ~ 21:00

会場:833スタジオ・Web

報告者:(株)森商店 代表取締役 森 一峻 会員

東彼杵町で様々な仕掛けを実践している森さんにより、波佐見町にて報告いただいた。
森さんは創業115年を誇る地元酒屋の3 代目。
父親は長崎県内で初めてセブンイレブンを誘致した行動家。
報告の冒頭、森さんが育った環境から地元東彼杵町が県内ではワースト2 位の人口規模であること等、森さんのビジネスフィールドの前提をお話していただいた。
就職先としてセブンイレブンジャパンに勤めることとなり、そこで市場の独占率を上げていくドミナント戦略を学んだり、各店舗のオーナーを含めた人材育成の重要さを痛感した。
地元へ戻ってきたときには来年契約更新はないかもとセブンイレブンから告げられており、まさにどん底の状態で店舗経営をスタート。
そんな中にあっても経営環境が整わないとコミュニティビジネスの未来が無いと直感した森さんは、JAが持っていた農業倉庫改築に向けた取り組みを計画。そこを起点にして、経営者を増やそうと計画し現在に至る。当時数店しかなかったこの地区も今では30 店舗近くが軒を連ねる。
人は集めるのではなく集まるのだという森さんの言葉には裏付けがあった。ターニングポイントには必ず助けてくれる人がいて、その時々の人たちと共に街をつくり上げてきた。今でも森さんと働きたい、地域を盛り上げたいという方が後を絶たないのも納得できる。
最近の中小企業家の大きなテーマとして人材確保と人材育成があるかと思う。この時代を予見したかのように、様々な取り組みによって事業を展開していく森さんの話は大変刺激的であり、自社に持ち帰ることが多い素晴らしい報告であったと思う。
今後は自身がこれまで取り組んできた内容を中小企業向けの講座として開催していく予定でもある。
様々な人たちが交わっていく、そのような環境を整えることで、よい会社をつくり、よい経営者となる。また、繋がりや地域活動を行うことでよい経営環境をつくっていくことを実感する報告であった。今後も同友会にとって刺激を与え続けてもらえる存在として共に成長したいと感じた。

(文責 原田 良太)