7月例会報告

日時: 7月17日(金)19:00~21:00

会場:アルカスSASEBO・Web

テーマ:私の運命を変えたこと ~私の人生の2/3生~

報告者:(株)大成住宅 代表取締役 松本 浩会員

出席者数:45名(会員39名(うちWeb10名)、ゲスト5名、事務局1名)

コロナウイルス感染症の影響で例会も制限され、ようやく開催できて大変うれしく思う。今回松本さんの報告は生い立ちから現在までの生き様など、かなり深堀りされた内容であった。

まず生後4日目に産みの母親が他界。その事実を知るのが17回忌の墓前である。しかもそこには父親が再婚した育ての母がいて、その場で泣き崩れる。胸中を思うと本当に辛く複雑であったと思う。学生時代はバスケットボールや空手で身体と心を鍛え、その後航空自衛隊のブルーインパルスを目指し努力するも3次試験で不合格。その後大学を経て就職・結婚と時は流れ、工務店を経営していた義父の後継者として建設業の門を叩く。

しかしこれからが悪夢の始まりであった。畑違いであったが努力で二級建築士と宅地建物取引主任者の資格を取り軌道に乗ってきた矢先に工務店が倒産。しかも義父から知らず知らずにサインさせられていた保証人の書類の数々。約六千万円の保証債務と向かい合うことになる。この経験が大きく人生を変える。

その時1冊の債務整理の本と出合う。自分の住宅ローンも別にあり家族のことを思うと自己破産しかなく不本意ながらその道を選ぶ。ここで勉強し弁護士や司法書士を頼らず全て自分で手続きを行う。裁判所に受理され晴れて保証債務から解放されたが、マイホームなどの財産は処分しなくてはいけない。これまた勉強し知人の不動産屋に査定や手続きを頼み、自分の先輩に購入を頼みそれを賃貸契約する選択をした。この2人は命の恩人である。

その後大成住宅にヘッドハンティングされ骨を埋める覚悟で一生懸命仕事に取り組む。その後社長に大抜擢され現在に至る。今ではマイホームも自分の手に戻り、ブラックリストからも消えローンも組めるようになったと笑う。

松本さんの報告から「あきらめない」「知恵を絞る」「努力する」この3つを強く感じ、どんな状況でも考える力と人間力が経営者としての大切な要素だと実感した。

文責 浦崎 健治