11月例会報告

日 時:11月28日(金)18:30~20:50

会 場:佐世保市中部コミュニティーセンター

テーマ:5年間の高校教育支援を通して考える、これからのAI時代に一緒に働きたい学生像とは?

報告者:西海みずき信用組合 地域振興室副室長 西信 好真氏

出席者数:38名(会員33名、ゲスト5名)

本例会では、報告者の西信氏から、中小企業が直面する採用の構造的な危機について、極めて戦略的な提言をいただきました。
AI技術の進化に伴い、今後は指示待ちではない「能動的な優秀人材」の獲得が企業の生命線となるとの見通しが示されました。この優秀な人材を確保するため、採用活動を単なる「コスト」としてではなく、未来の採用候補者を地域で育てる「未来の採用投資」という経営戦略へ昇華させることが不可欠だと痛感しました。
西信氏は、西海みずき信用組合での実践として、高校の探究学習支援や学生交流スペース『オンド(on℃)』運営といった具体的取り組みを紹介しました。これらは学生との早期接点構築の有効な方法論であり、さらには政府が検討する法人税の税額控除の可能性も示され、戦略実行の具体性が明確になりました。
特に白熱したワークショップでは、「学生と企業が早期に互いにとって有益な接点をつくる具体的なアクションプラン」について考察が深まりました。そのなかで、「受動的な説明会ではなく、学生の興味(趣味・好きなこと)をテーマにした『部活動』型のリクルーティングのようなコミュニティを企業がつくり、そこから企業活動へ繋げる接点を構築すべきです」という具体的な提言があがり、従来の会社説明会という一方的な手法から脱却し、柔軟な関係構築こそが人材獲得戦略の要諦であるという認識を共有しました。
本例会は、自社の社員が「楽しく働けているか」に経営者が責任を持つべきという重要な示唆を与えました。一部参加者からは「自分の子供を長崎に残したくない」という切実な声が上がったことも共有されました。この現状を踏まえ、経営者として、親として、若者が「長崎に残れば可能性も広がり、楽しい」と心から思える職場と地域環境を、私たち自身が主体的に具体的につくり上げていく必要性を強く認識しました。
総じて、採用活動を地域全体で未来の担い手を育むための「貢献」と「戦略的投資」として捉え直す貴重な機会となり、その具体的戦略とその社会的意義を学ぶことができました。
(文責 石丸 徹郎)